7月15日(金)選手会は、令和3年の一般社団法人の理事会・臨時総会および組合の運営委員会・臨時大会を実施しました。
昨年に引き続き新型コロナウイルスの状況から、炭谷銀仁朗会長(楽天)と事務局スタッフ以外はオンラインによる参加となり、オールスターゲーム第1戦を夜に控えるこの日、限られた時間の中で懸案事項についての議論を行いました。
昨年は選手会の大会も、コロナの影響によるとまどいが、選手にも球団にもある中、どう対応していくかの議題が中心にならざるを得ない状況でしたが、今回はそれ以前から継続的に取り組んできた制度改革等をどう進めるかについての選手との意見交換が軸となりました。
テーマの一つが制度導入目前まで球団側との協議が具体化していた現役ドラフト制度。試合出場機会の乏しい選手にチャンスを生み出すこの制度は対象となる選手にとっては切実な問題であり、コロナの影響による棚上げの状態から前進させていくことが最優先課題と位置付けました。
また契約更改の改善については、契約更改以前に年俸の事前通知を受けることは実現しましたが、春のキャンプでの選手へのアンケートを集計すると、査定ポイントについて説明の有無や、その度合いも球団によって差があり、年俸額を通知されても査定基準がわからないと交渉の準備もできないという不満も多いため、アンケート結果に基づく契約更改の球団別満足度の調査結果を球団に伝え、査定表を書面で手に入れられるようにするなど改善を求めていくことを確認しました。
さらにNPBとの合意の上で誕生した代理人制度も、選手にとって使いづらいものとなっている現実があるため、その活性化に向けたNPBとの協議を続けていくことと、選手会側でも登録制度の改革や代理人が求められる役割に応え続けていくために必要な研修会などを行っていくこととしました。
その他、選手に行っている審判員アンケート調査の結果を踏まえた改善についての申し入れを今後行っていくこと。選手の身内の不幸や、出産立ち合いなどの慶弔が発生し、登録を抹消された場合、10日間の抹消期間を経ずに再登録を可能にする制度を求めていることが確認されました。